先日、中国のお坊さんと京都・奈良に行く機会がありました

初来日のお坊さんで、日本語も話せないということで、通訳兼ガイドを頼まれたのです。

1日目の京都は、清水寺、東寺、金閣寺

2日目の奈良は、東大寺、唐招提寺

暑い中、二日間に渡って案内して来ました。


案内といっても、ほんとに道案内だけです

行きたい場所のセレクトもリサーチも十分にされてきていたので、

私は「次は市バスに乗る」とか、移動のことを担当していただけで、

こちらの方が逆に仏教についていろいろと教えていただく良い機会になりました


初めての日本はすべてが新鮮に映ったようで、

清水寺では、山の中に溶け込むように寺院や仏塔が配置されていて、

自然の中に見事に仏教の世界が融和していることに感動されていました。


東寺では、当初の息遣いさえ感じられそうな荘厳な佇まいの仏像にため息。

特に、千手観音像の腕一本一本を抜き取って修復したという日本の技術と

非常に細かなところまで気を配る細心さに感心されていました。


中国では、王朝が変わるごとに前の時代の文化が破壊されてきたので、

お寺も仏像も「なるべく当時のまま残す」という概念がないのです。

その点、日本は統治者が変わっても、戦で何度も焼け落ちても、

後の世の人たちが建て直して、立派な姿で復活させてきた。

中国から伝わった仏教文化を、長い歴史の中で日本が大切に守ってきた

様子を目の当たりにして、「中国人は日本人に感謝しなければ」

とおっしゃっていました。


それに、密教そのものも中国では1200年間も廃れてしまっていたものを、

日本の真言宗が当時の教えを守り伝えてきたおかげで、台湾経由で

また中国大陸に戻ってきたとのこと。

インド→中国→日本→台湾→中国と、ぐるっと一周してつながったんですね

「文化には国境はない」という言葉をひしひしと実感できて嬉しかったです


そして、

「いつまでも日本への恨みを子供たちに教える中国の教育は間違っている」

と、はっきりおっしゃるのを聞いて、ちょっとびっくり

日本人である私へのリップサービスが多少入っているのかな？

とは思いましたが、未来志向でアジアの平和と共存を願う気持ちに共感


行動生態運命学は道家思想なので、思想的には仏教とは異なるものの、

人と人として通じ合えるものがあり、楽しく充実した旅となりました。





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